CIK-FIA

CIK(Commission Internationale de Karting/国際カート連盟)は、世界のカートレースを統括し、 あらゆるカートレースの根幹となる基本レギュレーションを制定する、FIA(国際自動車連盟)内に設置された機関。FIAが世界のモータースポーツの頂点となるF1やWRCを開催しているのと同様に、CIKもカートレースの国際選手権/カップを直轄開催している。これらの大会は一般に“CIKイベント”と呼ばれる。開催されるCIKイベントは以下のとおり。

・世界選手権(OKクラス):ワンマッチイベント
・ジュニア世界選手権(OK Juniorクラス):ワンマッチイベント
・KZ世界選手権:ワンマッチイベント
・KZ2スーパーカップ:ワンマッチイベント
・ヨーロッパ選手権(OKクラス):シリーズ戦
・ジュニアヨーロッパ選手権(OK Juniorクラス):シリーズ戦
・KZヨーロッパ選手権:シリーズ戦
・KZ2ヨーロッパ選手権:シリーズ戦
・スーパーカートヨーロッパ選手権:シリーズ戦
・カーティングアカデミートロフィー:シリーズ戦

OKクラスは125ccダイレクトドライブ(変速機なし)カートの最高峰に位置するカテゴリー。2016年にCIKのカテゴリー改訂が行なわれ、それまでのKFクラスに代わるものとして創設された。KFクラスとの大きな違いは、エンジン始動方法の変更(電気式スターター→押しがけ)、エンジン最高回転数の引き上げ(15,000rpm→16,000rpm)、最低重量の低減、フロントブレーキの禁止の4点。タイヤは全日本カート選手権のOKクラスと異なりワンメイクで、市販のハイグリップタイプを採用する。かつてはダイレクトドライブのトップカテゴリーでもベテランのプロフェッショナルドライバーたちが多く活躍していたが、現在のOKクラスは若手主体のレースになっている。

OK Juniorクラスは15歳以下のジュニアドライバーたちのレース。エンジンはOKクラスと共通のものだが、最高回転数を14,000rpmに落としてパフォーマンスを抑制。タイヤもより硬いコンパウンドのものが採用される。

KZクラスとKZ2クラスは125ccギヤボックス(変速機付き)カートのカテゴリー。KZクラスは2012年までKZ1クラスと呼ばれていたカテゴリーで、カートメーカーのワークスチームに所属するプロフェッショナルドライバーたちが主体のレース。以前はダイレクトドライブのカテゴリーを卒業したベテランドライバーが多数を占めていたのだが、近年は若手のドライバーたちもここに積極的に参加するようになり、レースはますます活況を呈している。KZ2クラスはアマチュアドライバーたちのハイエンドレースだ。

スーパーカートは250ccギヤボックスカートのカテゴリーで、レースは広大な4輪用サーキットで行なわれる。こと最高速に関しては世界最速のカートレースだ。

耐久選手権はOKクラスのマシンによるワンマッチイベントで、2016年に始まった新しい選手権。2016年の第1回大会はX30/MAX/ROKなどのエンジンを搭載したマシンとの混走で、ルマン(フランス)を舞台に24時間の耐久レースが行なわれた。

カーティングアカデミートロフィーは、ワンメイクの125ccダイレクトドライブカートによる、次世代のドライバー育成を目的としたシリーズ戦だ。

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WSK

WSK(Winning Series Karting)はイタリアの営利団体が運営・開催する、CIKカテゴリーをメインとした国際レース。アメリカのプロ野球に例えると、CIKの選手権/カップがメジャーリーグ、WSKが独立リーグといった位置付けだ。ただし、2009年にはWSKが実質的に世界最高峰のレースとなったことがあった。これは、CIKとカートメーカーの間に規則改定を巡る確執がぼっ発し、多くのカートメーカーがワークスチームの活動の場をCIK選手権/カップからWSKに移したために起きた事態だった。

以下のとおり4つのシリーズ/カップ戦を、すべてイタリアのサーキットで開催予定。実施レースはOK/OK Junior/KZ2/60Miniの4カテゴリーが設定されている。

・チャンピオンズカップ:ワンマッチイベント
・スーパーマスターシリーズ:全4戦シリーズ
・オープンカップ:ワンマッチイベント
・ファイナルカップ:全3大会

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