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全日本カート選手権

全日本カート選手権
写真提供:Y’sPHOTO

全日本カート選手権 解説

日本で開催されるカートレースのシリーズ戦で、もっとも上位に位置するのが『全日本カート選手権』です。これは、日本でもっとも速く強いドライバーを決定するシリーズ戦。国際カートレースやフォーミュラなどの自動車レースに直結する、国内カートレースの最高峰です。2019年の『全日本カート選手権』では、レベル・実績別に『OK』『FS-125』『FP-3』という3つのクラス(部門)のシリーズ戦が実施されています。3つのクラスすべて、レースの格式は“国内格式”です。

OKクラス ~カートのF1!~

2017年に始まったOKクラスは、国内カートレースの最高峰たる全日本カート選手権の、さらに最上位に位置するクラス。ドライビングの技術もマシンの性能もチーム力も、すべての面で“カートレースの頂点”と呼ぶべきシリーズ戦です。OKクラスというカテゴリーは、国際カート委員会(CIK-FIA)が制定した“国際カテゴリー”のひとつで、世界カート選手権もこのOKクラスで行なわれています。

OKクラスに参加できるのは、国際B以上のドライバーライセンス所持者か、下記1〜4のいずれかの資格を満たした国際Cセニアおよび国内Aドライバーズライセンス所持者です。
1.前年の全日本カート選手権OKクラスの出場実績
2.過去の全日本カート選手権スーパーKFクラス、KF1クラス、KFクラスで年間ランキング10位以内
3.前年の全日本カート選手権FS-125クラスで年間ランキング10位以内
4.JAFによって特に認められた者(海外での実績等)

OKクラスの大きな特徴のひとつが、マシンに搭載されるエンジンです。2ストローク125cc水冷リードバルブ吸気という基本形式は、カートレースの上級カテゴリーとしては一般的なものなのですが、OKクラスではCIK-FIAの公認を取得したエンジンなら銘柄を自由に選ぶことができ、さらに規定の範囲内で改造も許されています。つまり、OKクラスは現在のカートレースでは稀な“マルチメイクエンジンによるチューニングレース”なのです。

OKクラス用エンジンの始動方式は、押しがけ。この始動を容易にするため、エンジンにはデコンプレッションバルブが装備されています。電気式リミッターで制御される最高回転数は16,000rpm。このエンジンに最大ベンチュリー径24mmのバタフライバルブ式キャブレターが装着されます。

OKクラスのもうひとつの特徴が、タイヤです。OKクラスのタイヤは、スーパーGTと同じように、メーカーもコンパウンドも自由。複数のタイヤメーカーがこの選手権に参入し、ひとつの大会だけのために特別開発された高性能のスペシャルタイヤ(市販されていないタイヤ)をレースに投入して、互いの技術力を競い合っています。耐久性と引き換えに最高レベルのグリップ力を与えられたタイヤから、いかに100%の能力を引き出しながら、ゴールまでその性能を保たせるか。これがOKクラスのマシンを乗りこなすための大きなポイントとなります。

また、145kgという最低重量(マシン+ドライバーの重量)の軽さは、上級カテゴリーとしては異例のもの。軽量のマシンはスペシャルタイヤのグリップ力と相まって、驚異的なスピードでコーナーを駆け抜けていきます。

OKクラスのシリーズ戦は5つの大会で構成され、それぞれの大会で予選と決勝を2回ずつ実施。つまり、年間10戦のシリーズ戦です。この10戦のうち、大きなポイントを獲得した8戦の合計ポイントによって年間ランキングが決まります。決勝だけでなく予選の順位にもポイントが与えられるため、レースは予選から真剣勝負の戦いとなります。

ドライバー、カート/エンジン/タイヤの各メーカーやサプライヤー、エンジンチューナー、レーシングチーム……と大勢の人々が力を結集し、それぞれの名誉を懸けて戦いを繰り広げる、熱くハイレベルなレース。OKクラスは、いわば“カートのF1”なのです。

 

FS-125クラス ~ローコストで参加できる全日本の入門編~

2011年に始まったFS-125クラスは、いわばハイパフォーマンスなレースの入門編。国際カテゴリーであるOKクラスとは異なり、日本独自のカテゴリーです。参加資格は国内A以上または国際Cリストリクティッドのドライバーライセンスの所持者。つまり、国際Cリストリクティッドライセンスの所持者なら、13歳(その年に14歳の誕生日を迎える人)から参加することが可能です。

エンジンの基本形式はOKクラスと同じで、2ストローク125cc水冷リードバルブ吸気。ただし、FS-125クラスではローコスト化とイコールコンディション化のため、無改造ワンメイクと定められています。2019年のワンメイク指定エンジンは、イアメ・パリラX30。また、タイヤは一般に市販されているオプション(ハード)タイプのハイグリップタイヤがワンメイクで使用されます。

シリーズ構成も、OKクラスとは大きく異なります。FS-125クラスでは、日本を東西ふたつの地域に分け、まず東地域と西地域でそれぞれ5戦(1大会1レース制)を実施。そののち、両地域のドライバーがひとつのサーキットに集まって東西統一競技会(シリーズポイントは第1戦〜第5戦の1.5倍)を行ない、全6戦を有効5戦で集計したシリーズポイントによって、東西両地域を通じた年間ランキングが決定されます。シリーズポイントはOKクラスと同様に、予選にも与えられます。

全日本選手権らしい緊迫感と、ワンメイクレースならではの和やかさ、そして若きドライバーたちが醸し出すフレッシュな雰囲気が混在するFS-125クラスは、ローカルレースや地方カート選手権を卒業したドライバーたちにうってつけのレースといえるでしょう。

 

FP-3クラス ~手軽なマシンで全日本を~

FP-3クラスは2019年から全日本カート選手権に加わったレースです。このクラスは、2018年までは地方カート選手権として行なわれていたのですが、それが新たに全日本に編入されることとなりました。

OKクラスやFS-125クラスともっとも大きく異なるのが、車両規定です。エンジンは2ストローク100cc空冷ピストンポート吸気の“ヤマハKT100S/KT100SEC”の無改造ワンメイク。タイヤはブリヂストンSL17(ドライ)/SL94(ウェット)のワンメイク。これはローカルレースで初・中級クラスとし一般的に行なわれているレースと同じパッケージです。つまり、初心者がローカルレースで使用しているマシンが、ほぼそのまま全日本カート選手権に転用できるわけです。

参加資格はFS-125クラスと同じなので、国際Cリストリクティッドライセンスの所持者なら、13歳(その年に14歳の誕生日を迎える人)から参加することが可能です。

シリーズ構成もFS-125クラスと同じで、東西各地域5戦+東西統一競技会の年間6戦形式。すべてのレースがFS-125部門と同時開催で行なわれます。

 

関連サイト

全日本カート選手権 公式サイト     ■オートバックス全日本カート選手権

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