【コラム】SUGOマイスター佐々木大樹

(写真:菊山 英志)

前戦の茂原大会より約2ヶ月のインターバルを経て開催された、2016年オートバックス全日本カート選手権 KF部門の第7戦・第8戦SUGO大会では、佐々木大樹(TONYKART RACING TEAM JAPAN)が2連勝を飾った。SUPER GTのGT500クラスやF3などで活躍する佐々木は、スケジュールの都合でもてぎ、瑞浪、茂原の3大会に参戦することができなかったが、今季初参戦のKFでの2連勝は十分すぎるほどにその存在感をライバルたちに知らしめた。

今大会の2連勝でSUGOでの成績を6連勝と伸ばし、SUGOマイスターと呼ぶにふさわしい佐々木だが、今大会の素晴らしい成績は簡単に手に入れたわけではない。

第7戦では、ポールスタートから後続を突き放して優勝するかと思われたが、猛烈な勢いで追い上げてくるヨコハマタイヤを履く小高一斗(ADVAN HIROTEX)に抜かされてしまう。圧倒的なラップタイムの差に万策尽きたかのように思われたが、明らかにペースが勝るライバルを目の前にしても諦めることなく自分にできるベストを尽くした結果、ライバルのコースアウトもあって佐々木はトップでチェッカーを受けた。

第8戦では予選で思うような走りができず、決勝8番グリッドと厳しい位置からのスタートとなってしまった。「勝つためには序盤が勝負と思いスタートに備えた。」という佐々木は、しっかりとスタートを決めると序盤からプッシュしてトップに立った。レース後半には、第7戦で争った小高が追い上げてくるもしっかりとペースコントロールをして逃げ切るかたちで勝利をもぎ取った。

2つのレースを勝利で終え、第7戦は「自分の持っているベストを尽くすしかないと、自身の走りに集中しました。諦めることなく着実にプッシュし続けたことが勝因です。」と振り返り、第8戦は「雨量の変化によって刻々と変化する路面状況に対応するドライビングができたこと、引き出しを多く持てたことが勝因です。」と振り返った。

異なるシチュエーションで納めた2勝には、どんな時にも諦めずにベストを尽くすというプロフェッショナルな心構えと、様々なカテゴリーで培った卓越したドライビングスキルや経験という、国内を代表するトップドライバーの実力を垣間見たように思う。

今季のレースも残すところあと1大会2レースとなった、オートバックス全日本カート選手権KF部門のチャンピオン争いは佳境を迎えているが、チャンピオン争いを演じる未来のトップドライバー候補生たちが、現役トップドライバーである佐々木にどう挑むのかとても楽しみだ。

TEXT / PHOTO 菊山 英志

(写真:菊山 英志)

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