【コラム】宮田莉朋、勝利への執念

(写真:菊山 英志)

「もう2位はいらない。ともかく勝ちたい。」
2戦連続2位という結果に終わった瑞浪大会で、宮田莉朋はそう語った。

「今シーズン中、勝てるチャンスがあるのは茂原。ここでどうしても勝ちたい」と、並々ならぬ闘志で臨んだ茂原大会で見事2連勝を飾った宮田だが、今大会の以前の勝利を振り返ると、チャンピオンを獲得した2014年最終戦のもてぎ大会まで遡る。

ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ昨年は、最終戦までチャンピオン争いを繰り広げるも未勝利のままシーズンを終える苦しい1年となった。「2位や3位でコンスタントにポイントを稼ぐことでチャンピオン争いはできましたが、1勝もできないというのは許されることではありません。ランキングこそ3位でしたが、周りからは勝てないやつに負けたと思われているはずです。昨年は悲惨な1年でした。」と未勝利に終わった1年を宮田は振り返る。

「勝つことではなく、参加することに意義がある」誰しも一度は耳にしたことがあるだろう有名なフレーズがあるが、この言葉には「勝つことが重要なのではなく、勝つためにどれだけ努力をしてきたかが大切。」というメッセージが込められている。

しかし、大勢の観客を沸かせた第6戦のファイナルラップ、最終コーナーでの宮田執念のオーバーテイクには、レースでは結果こそがすべてであり、2位は敗者のトップでしかない。1位になるかならないか、そこには天と地ほどの差が存在する。大切なのは努力の過程ではなく勝つことだ。そんな強い思いとメッセージが込められていたように思う。

瑞浪後に「勝つために改善しなければならないのはタイムトライアル」だと語り、しっかりとタイムトライアルをまとめて2勝を挙げた宮田。もともと安定した成績を残すことに定評のある宮田が、自身が抱える勝利への課題を克服し王座奪還に向けて動き出した。残すはSUGOと鈴鹿の2大会、日本最速のカートドライバーの称号を誰が手中に収めるのか目が離せない。

REPORT / PHOTO 菊山 英志

(写真:菊山 英志)

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